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詩 poem

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【余白の時間】
兄の思い出を語った講演会の記録だけど、と言って、
友人から、小さな、でも、とてもお洒落な本が送られてきた。
彼女のお兄さんは、詩人の辻征夫。
辻征夫の詩集は、私も何冊かは読んでいて、とってもやさしくて大好きな詩だ。
この本は、辻征夫の親しい友人で、同じ詩人である八木幹夫が、
名古屋のシマウマ書房(ここの主人が辻征夫の大フアンとか)が企画した講演会で話した内容を本にしたもの。

私は、ほとんど詩がわからない。
好きだなあとか、難しいなあ、ぐらいの感想しか持てない。
それでも、辻征夫の詩を読んで、気持ちがほっとしたり、
泣きそうになったり、おもしろくてクスッと笑ったり、それが楽しかった。
この「余白の時間」は、やさしい文章ですぐに読み終えるけれど、
辻征夫の詩の読み方が深まるようなヒントが一杯あった。

今、私は時代小説を読んでいるので、この六行の詩にぐっときた。

「ひるのつき」
いつかきた
さむいまち
かたきのかおも
わすれはて
のきばであおぐ
ひるのつき
(詩集『鶯』所収)

この詩について、八木幹夫の解説のようなものがまた面白い。
辻征夫は、このような詩を「現代詩の時代物」って言ったとか、それも面白い。
まだ、辻征夫の詩集を読んだことのない人は、ぜひお勧め、
同時に「余白の時間」も読んでみて。
by amanedo_g | 2013-01-05 13:31 | diary ヒロミ日記
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