【平明文集】☆「そぞろ通信」26号☆2003-12-11配信分

〇堂守こと山口平明が過去に書いたテキスト(文章)を再録転載しています。
ご興味のあるかたは、左下のMoreをクリックしてご覧ください。






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★そぞろ通信★12月号*2003-12-11
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発行☆山口平明(堀江・天音堂G)
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■もくじ■

[1]詩集『マリ子祭り』より「トクの海」_中野マリ子
[2]漫歩系_天音堂ギャラリースケジュール[2003年12月~3月]
[3]紙版「あまそぞ」へ送料の喜捨とspecial thanks
[4]編輯後記

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■1■詩集『マリ子祭り』より........................中野マリ子

トクの海 (中野トクさんに捧げます)

"情を受けたら 石に刻め"
便所の暗い柱に
なぐり書きされた 女文字

嵐のような生ま身のいとなみを
やり終えつつある八十代の母
"いらんもん"そぎ落とした
無垢で透明な種、ひとつぶ
土に還ろうかと かろやかに じゅんびする

「ふるさとは親のふところみてえだなあ」
だれかが しみじみと……
かいまみた 乳房の奥の
波うっている 蒼い血管
ふところは おんなの、トクの海だったのよ

むすめのわたし
母とふるさと ふところに
ふたつ たっぷり孕んで
帰阪する

[平明註]一行目の「情」は「なさけ」と読み仮名がついています。

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■2■漫歩系_天音堂ギャラリーご案内.....domori-manpoka 山口平明

★★【中野マリ子 魂の住み処展マリ子祭り】まなざし力で蒐集した宝
ものたち

○2003年12月11日(木)~12月15日(月)12~19時 最終日17時まで

○魂のすみかを感じさせる物いろいろあります。
キューバ、パレスチナ難民キャンプで5年間のボランティア体験、25
年以上の釜ヶ崎での越冬闘争の日ぐらしが、物への「まなざし力」を育
てたと自認しています。痛みを持つ者(もん)の処には飛んでゆく中野マ
リ子です。
そんなわたしが釜ヶ崎の朝市で集めた宝ものです。使い古されたもの、
欠けたもの、どこかに傷があったりで、ゆえに愛しい。
インカ、アフリカ、アラブ、アジアの中古品。
布、人形、木彫り、お茶わん、アクセサリーなどいっぱい。売ります。
会期中、わたしの好きな「布の風」岡原幸代の服が展示されます。どん
な心にも力がつきますように!             (中野マリ子)

○かの白洲正子をもものともせぬ「まなざし力」、われらがマリ子さん
の蒐集したる物たちが語りはじめます。作家の制作表現展示ではありま
せんが、今回は天音への追悼をこめて特別企画として組みました。(堂
守・山口平明)
《でもねえふと思いだすと、十数年前、天音と閉じこもって暮らしてい
た私たちのおうちに闖入してきて、ヒロミさんの孤独に寄り添ってくれ
たのが中野マリ子である。…略… マリ子さんの侠気に応えて、今回の
ような企画ができれば、天音の供養にもなろう。せいぜい彼女の迫力に
対するに、脱力と老人力でもって開催にこぎつけたい》(ウェブ日記
【「天音堂ギャラリー」堂守そぞろ日誌】03/10/21の項目より引用)

★★【WEB版SELF-SOアートギャラリー交流展】ウェブ上の作家たちがオ
フで集合

○2003年12月18日(木)~12月22日(月) 12~19時 最終日17時 交流会1
2月20日(土)午後3時~

○参加作家(予定)
あいだたきこ、あかさかひろこ、浅山美由紀、今井たえこ、上野絹子、
こしだミカ、佐伯朋子、宗和晴美、田村実環、徳治昭、中川渉、永島正
人、中西圭子、のだよしこ、橋本修一、橋本あやめ、古井三恵子、星谷
つとむ、前田学、マサルとミツル、ミズタニカエコ、宮崎詞美、山口ヒ
ロミ、ユリコフ・カワヒロ。

★★【カメリアーノ色鉛筆人間画展 2004 OSAKA 天音堂ギャラリー】
「ぼくは、しあわせな絵画になる。」

○2004年1月9日(金)~1月20日(火) 12~19時 最終日17時まで 水
・木お休み[2004年から水・木が休廊]
○LIVEコンサートや人の集まるところで、ライブに絵を描くLive Docum
entをつづけているうち、肖像画や人物画がおもしろくなってきました。
2004年は、色鉛筆による[人間画]を追求してみます。「存在」の意味
が少しは見えてくるかも…。
※「ぼくは、しあわせな絵画になる。」というタイトルは、畑中摩美さ
んの「絵画」という歌から生まれました。ありがとう。

★★【石井一男展】ぜひ見てほしい隠者のような画家の作品たち

○2004年3月12日(金)~3月23日(火) 12~19時 最終日17時まで 水
・木お休み[2004年から水・木が休廊]

○去る10月12日~10月20日、新潟絵屋で開かれた石井一男展について、
旗野秀人さん(前号既出)が、地元紙に執筆されたコラムを以下に紹介し
ます。
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 昨年の6月、縁あって神戸市のギャラリー島田で映画「阿賀に生きる」
を上映できた。建築家安藤忠雄氏の作品だというコンクリート打ち放し
のその会場には、西欧の宗教画のような聖母や女神像に思える不思議な
作品群が展示中であった。画廊主の島田誠氏から「現代の隠者」石井一
男氏の作品だと聞き、新潟での開催を打診された。

 大正時代の棟割り長屋の2階に一人住み、定職についたことがなく、
新聞配達の月収5万円のアルバイトだけで(今はこの仕事もない)ひた
すら描き続けてきた人らしい。11年前の島田氏との運命的な出会いまで、
49年間どこにも発表されないままのグワッシュ(水彩絵の具の一種)の
小品は700点にも及んだ。そして祈りを込めた女神たちを描いた初個展
はまったくの無名にもかかわらず完売となった。

 女神が心のどこかに棲みついて、「石井一男の世界」の虜となった島
田氏はその後も大阪や東京で精力的に個展を開催し、多くの人たちに支
持されてきたという。

 今年7月、再びギャラリー島田で開催された個展「こころのかたち」
は女神像が菩薩像に微妙に変化し、花や風景画も加わって好評だったと
聞く。地元紙[平明註、神戸新聞]はそれを「宗教的洞察 ほのかに、精
神の深化、造形の進化」と評した。

 しかし、相変わらずその生活の柄は慎ましく、誰も真似できない。石
井一男氏は寡黙であり続け、変わらなかった。こんな殺伐とした時代だ
からこそぜひ見てほしい「現代の隠者」の作品群である。

○「新潟日報」2003/10/13 「あーとぴっくす」のurl(絵が見られます)
http://www.hanga-cobo.jp/news/31013.html

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■3■紙版「あまそぞ」へ送料の喜捨(カンパ・切手歓迎)について

天音堂ギャラリーではおカネは出て行くばかりです。当分これは続き
そうです。覚悟の上とはいえ、根っからの貧民ゆえ、心細くなってきて
おります。そんなときに送料の喜捨をいただくことはほんとに有難く実
に助かります。カンパって言葉はロシア語らしい。ぼくの気持ちでは、
運動への支援カンパというより、托鉢僧に恵んであげるような思いの喜
捨としてお願いしておるようなことです。賛同いただければありがたい
です。これまでは約二百人の方々へお送りしております。

○special thanks (喜捨御礼)
たかやまふきこ・マツミヤミツル・いいだむつえ・みうらしずこ・く
にいゆきこ・いまいなつえ・はやしちあき・かねだみちこ・ふくだみち
ゑ・ほそのかよこ・ナカタニヤスヒロ・いまいみさこ
[2003年12月11日現在、敬称略]

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■4■編|輯|後|記............................たくはつ平明

★前号の編輯後記に書いたことをもう一度。
《来春、石井一男さんの個展が開けるようになった。ギャラリー島田
の島田誠氏に絵を見せてもらった。声をのんだ。これを天音堂ギャラリ
ーにかけさせてもらえるのかと思うと、有難く嬉しさがこみあげてくる
のだった。天音のあの生と死に、石井さんが描く女たちの「こころのか
たち」が、きっときっと寄り添うにちがいない。道を開いてくれた新潟
の旗野秀人さんに感謝、ありがとうさま。春が待ち遠しい》
○旗野秀人さんについて
http://www.hanga-cobo.jp/hatano/data22.html

★中野マリ子さんの素敵な詩集、それは僅か八ページ、ざら紙でつくら
れています。四篇の詩と絵がのせられているだけ。この佇まいがマリ子
さんにいかにも相応しい。コレクションも素敵です。観る人が観れば、
納得のいくものたちです。詩集は会期中、天音堂ギャラリーで販売して
います。ぜひぜひお越しください。蒐集物は買わなくても観るだけでも
価値あり、です。お待ちしておるます。

★ギャラリーのスケジュールが主な記事の「あまそぞ」です。まことに
申し訳ありませんが、紙版「あまそぞ」に対してこれまでお返事ない方
々はメールのみにさせていただきます。なにとぞご容赦くださいませ。

◎本誌は【1行32字】で改行、閲覧には【等幅フォント】が推奨です◎
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月刊【そぞろ通信】11月号_#26□2003-12-11発行配信
創刊2001-10-16□「あまね通信」改題通巻111号
編輯発行人□山口平明(天音堂ギャラリー)
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*「そぞろ通信」12月号ココマデデス。あなたの近況お便りください。
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by amanedo_g | 2008-08-27 19:30 | haymay 山口平明
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