【平明文集】☆「そぞろ通信」29号☆2004-2-28配信分

〇堂守こと山口平明が過去に書いたテキスト(文章)を再録転載しています。
ご興味のあるかたは、左下のMoreをクリックしてご覧ください。




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★そぞろ通信★2月号*2004_2_28
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発行☆山口平明(堀江・天音堂G)
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■もくじ■

[1]自衛隊員家族への手紙_/~安田佐知子
[2]天音堂スケジュール|石井一男展 3/12~23 蛭井明子展4/2~6
[3]漫歩系・編輯後記|またまた遅くなった_/doumori山口平明

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■1■自衛隊員家族への手紙

【女々しくても卑怯者でもいい】

★二〇〇三年十二月十三日。「そぞろ通信」の読者で愛知県犬山市に住
む安田佐知子さんから、自衛隊小牧基地官舎に住む隊員の奥さんへ直接
投函された手紙を、安田さんの許しをえて転載させてもらいます。

**********自衛官の奥さまへ**********

 今朝の新聞(朝日・十二月十二日)に「小牧基地隊員の妻は」という
記事が載っていました。

 『私が思いきって「自衛隊辞めたら?」と言いました。夫は「辞めな
い」と答えました。「自分も行きたくて行くわけじゃない。でも、だれ
かがいくんだから」と。この言葉を聞いて私は、ここまで来たら夫の意
志を尊重してあげたい、多くの国民に前向きに送り出してほしいと思う
ようになりました。待つ方だってやりきれないのです。』

 この文章を読んで、わたしは、いてもたってもいられない気持ちにな
りました。隊員たちも妻たちもとても悩んで苦しんでおられる。それが
よく伝わってきました。

 「誰もいきたくないんだ」「自分が辞めたら誰かがかわりに行かなけ
ればならない」「だったら自分が行く」というのはとても義侠心のある
男らしい気持ちだと思います。自衛隊員としても夫としても父親として
もとてもいい人にちがいない、と思いました。

 でも戦争というのはいつでも、こういういい人、いい夫、いい父親に
よって担われてきました。そして、それは妻たちが送り出したのです。
夫の内心の「いくのは嫌だ」という気持ちを妻たちの励ましによって奮
い立たせ、戦地に赴いたのです。

 日本のマスコミやアメリカ政府は公表しませんが、いまイラクに送ら
れたアメリカ兵のうち一七〇〇人もの兵士が脱走しています。その何倍
もの兵士が傷ついています。イラクの人たちの死傷者はその何百倍もに
なるでしょう。日本の自衛隊がいくことで、また何人かの死傷者がでる
ことになります。みなそれぞれに家族がいるのです。

 いまインド洋に派遣されている自衛官は延べ五六三〇人、そのうち約
六〇人が補職替え、つまり配置転換を希望し、実現していると聞いてい
ます。海外派兵を断っている隊員もいるのです。でもそういう隊員はそ
の後の出世や隊内で卑怯者扱いされたり居心地が悪くなるかもしれませ
ん。

 卑怯者でいいじゃないですか。弱虫でいいではないですか。自分は行
かないで、人殺しをするかもしれないようなことを命令するような人間
たちより、卑怯者になるほうがよっぽどましです。弱虫がいいんです。

 女は女々しくていいんです。男も男らしくなくていい。

 恋人の自衛隊員がイラク派遣に選ばれたことを知って、一人で派遣反
対の署名集めを街頭で始めた札幌と千葉の若い女性のことも同じ紙面に
のっていました。国や世間がどういおうと、どんな大義があろうと、ま
ず自分のきもち「いやだ!」「いかないで!」と、土壇場になっても、
わたしだったら言いたい。言う。

 「わたしは自衛隊がイラクに行くことに反対です。」

犬山市鵜飼町 安田佐知子
**********安田さんの文章kokomade**********

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■2■天音堂ギャラリーschedule《2004年3月~4月》

【石井一男展 女神たち】

〇2004年3月12日(金)~23日(火)
 正午~7時 最終日5時まで
 水・木定休(3/17・18)[作家在廊]ほぼ毎日
協力:ギャラリー島田(神戸ハンター坂)

●市井に隠れ棲み、孤独な精神を支えたまるで「行」のような画作。島
田誠氏による発掘、四十九歳で初個展開催(1992年)。
彫琢を極めた石井さんの女神たち。見る人は、そこにわが心の女人像
を重ねるにちがいない。
私にあっては夭逝した娘の天音であった。
天音堂/山口平明
●●天音堂ギャラリー●●06-6543-0135
550-0015大阪市西区南堀江1-18-27-611(四ツ橋セントラルハイツ6階)
〇地下鉄「四ツ橋」5番出口徒歩5分
〇地図(マピオン、あと20日ぐらいリンクOK)
http://www.mapion.co.jp/c/here?S=all&F=mapi2628842040223153329

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 うまくなくていい、
 ヘタでいい、
 できるだけ素直に、
 無心に、
 背伸びせず、
 自分の内なるものを
 しっかり見つめて描いていこう。
             -石井一男
 

大地震のあとで

一九九五年一月十七日早朝、石井一男さんが住む大正時代に建てられ
た湊川市場近くの棟割り長屋は地震で揺れに揺れた。
でも奇跡のように残った。判定は半壊、屋根瓦に大きな被害、長い避
難所生活、足の不自由なお母さんの世話、孤独のなかで絵を描くことに
専心してきた石井さんに襲いかかる身を隠すすべのない集団生活。もち
ろん絵は描けない。
体調不良、不眠。やっと屋根の修理がすんで自宅に戻ったのは三月。
ときに描いてみるが集中できない。六月、画廊宛てに手紙が届いた。
「いつも見てますよ」という温かい励まし。
このあと元のように絵が描けるようになった。
画家の発掘者である島田誠氏は《あのときの日々が石井さんを鍛え強
くしたように思います。口調も眼差しも、従来見られなかった強靱さが
うかがえます》と言う。
石井さんは従前の清貧ぶりもなんら変わらず、簡素な住まいでひたす
ら女人の肖像を描いている。弥生三月、女神たちに逢える。  (平明)


☆石井一男さんの略歴

1943年 神戸市生まれ
1992年 海文堂ギャラリー(神戸)にて初個展
(以降、毎年開催)
1994年 ギャラリー石(大阪)個展
ギャラリー愚怜(東京)個展('97,'99)
1996年 松明堂ギャラリー(東京)個展('98,2000)
1998年 現代中国芸術センター(大阪)個展
2003年 新潟絵屋(新潟市)個展

★美術館と異なり画廊/ギャラリーは、観覧は無料ですし作品も購入で
きます。そうです、ギャラリーでは展示だけでなく販売もしています。
 この機会に、心に沁みた石井作品をぜひお求めくださりお部屋に飾る
楽しみを味わってみませんか。

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【蛭井明子展】
〇2004年4月2日(金)~6日(火)
 正午~7時 最終日5時まで [水・木定休]

日本の懐かしい山里風景の水彩画。蛭井さんは、失われていく景観を
惜しむ人びとの記憶にきざむようにていねいに描かれています。心安ら
ぐ雰囲気の作品です。
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■3■漫歩系編輯後記|_/~doumori山口平明

☆他のメルマガ「堀江ジャンクション」に書いたこと

《二月は自宅の片付けで大童でした。というのも去年十月にギャラリ
ーをオープンさせるのを優先させて、自宅においた文書類や書籍が散ら
かり放題、山積み状態。オープンから疾風怒濤の四か月を経て、二月は
一休みしてこれらの整理片付けにあてておりました。

この三月からは、仕切り直しでギャラリーをもっとゆっくりとやっ
ていきます。わが老人力にやんわり依拠しつつ、もともとの持論である
頑張らないフニャフニャ路線でいきたいと改めて思っています。お助け
サポートをよろしくよろしくです。》

☆今月も天音の月命日である16日に発行できませんでした。まあこれま
た老人力を発揮してぼちぼちやっていきます。同じ電脳世界では、天音
堂ギャラリーに関する最新の情報やニュース、あるいは堂守(ぼく)の動
きなどは、さるさる日記に書いています。タイトルは、【「天音堂ギャ
ラリー」堂守そぞろ日誌】といいます。

これは、インターネット上に個人が書く日記で、ホームページを持っ
ていなくても簡単に無料で発信できます。広告が入りますが、そんなに
煩く感じない程度。一日の文章量は短いですからご愛読ください。

トップ頁の最下段にお猿さんのボタンが並んでいて、そのなかで右か
ら2番目に「更新情報のお知らせ」というのがあります。ここへ飛んで
(クリックして)あなたのメールアドレスを登録してください。そうする
とぼくが新しく日記を書くと、自動的にあなたのアドレスにメールでお
知らせがいきます。メール内のURLをクリックすると、ちゃっと【「天
音堂ギャラリー」堂守そぞろ日誌】に飛びます。これは便利ですよ。

〇【「天音堂ギャラリー」堂守そぞろ日誌】さるさる日記
http://www3.diary.ne.jp/user/348493/

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◎本誌は【1行32字】で改行、閲覧には【等幅フォント】が推奨です◎
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月刊【そぞろ通信】2月号_#29□2004_2_28発行配信
創刊2001-10-16□「あまね通信」改題通巻114号

編輯発行人□山口平明(天音堂ギャラリー)

※転載は全文をコピペ/引用や複製は典拠を注記/平明に一報されたし
※著作権は執筆者に属しますので、転載引用の時にはご配慮ください
※転送したいとき先様のアドレスを知らせてもらえば直接配信します
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*「そぞろ通信」きわどく如月号ココマデデス。あなたの近況お便りく
ださい。
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by amanedo_g | 2008-08-30 00:05 | haymay 山口平明
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