ねじれの線 2012,1,26若い友人の湯川カナさんに誘われて、番画廊へ山本浩二さんの展覧会を見に行った。 山本さんについては、まったく存じ上げなかったので、カナちゃんと話をするぐらいの軽い気持ち、彼女もイタリアと日本を行き来してるおっちゃんって言ってたから。 ところが、画廊に入ったら、その線の美しさにびっくり、そして、どの絵もシンプルなのに、というか、シンプルがゆえにと言ったらいいのか清々しいくらい力強い。 この展覧会は、神戸の住吉に作られた能舞台の鏡板(能舞台の正面の板壁)に山本さんが描かれた「老松」の記録の展示が中心。 抽象画家として、イギリス、イタリア、スペインなど世界で展覧会を開いている山本さんが、どうして能舞台で、「老松」などという超日本的な題材を描くようになったかは、「芸術新潮」(2012年1月号)を読んでください。 松をスケッチすることから始めたけれど、初めはどこを描いても直線にしかならなくて、と山本さんが説明された。その何枚も何枚も描いたという下絵が展示してあって、少しずつ曲線になって線の変化がとてもおもしろかったし、美しかった。 山本さんの少し昔の作品について、彼の親しい友人が言ったという言葉、 「前の絵は何もかもすっかり描き尽くされていて見る者を拒否してたけれど、最近の絵は見る者を迎え入れてくれるからいいなあ」。 ちょっと表現は違ったかもしれないけれど、この言葉を私はワクワクして聞いた。 山本さんが微笑みながら話して下さったので、何か絵についての秘密めいたようなものが含まれているようで得した気分になった。 こんな芸術家と親しいカナさんについては、明日のblogをお楽しみに。 平明がBlogを書かなくなって、身体の具合が悪いのではと心配をしてくださっているようですが、彼は元気です。宮古島の晋作さん、ご心配ありがとうございます。
by amanedo_g
| 2012-01-26 23:22
| diary ヒロミ日記
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