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【9日】夏休みも明日で終り

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広島市現代美術館、設計/黒川紀章、1989年開館、広島市南区比治山公園、080806撮影






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■【そぞろ通信】5月号‐8号[+85]====================2002-5-19

       □「あまね通信」改題通巻93号□創刊2001年10月16日
       □発行/直接配信<BCC>□編集発行人/山口平明
         [1行32字で改行-等幅]転載は一言頼んます

□もくじ□
(1)山口ヒロミ銅版画展6/6~18@岡山・牛窓「青空」 6/15トーク
(2)FYI/貝原浩・画展@京都・寺町三条「ヒルゲート」6/4~9
(3)漫歩系/やむなし夜型から朝型へ-------------------山○平明
(4)1月号「天音亡きあとの二人」へのお便り------------曽我 陋
(5)赤塚不二夫は偉いぞ--------------------------------藤澤和彦
(6)編輯後記少し----------------------------------------文光堂
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■1■山口ヒロミ銅版画展[イノチの天音]@岡山牛窓のご案内
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★6月6日(木)~18日(火)11時~18時 12日お休み
★LIFE&ART青空 岡山県邑久郡牛窓町牛窓4178 okugun usimado
        JR赤穂線[邑久」駅からバス綾浦下車すぐ(タクシ
        ーあり)0869-34-5133 東海林由紀さん

 <未定の会>トーク/山口ヒロミ(ゲストスピーカー)@青空
 ★6月15日(水)午後7時から 予約0869-34-5133
 ★会費五百円+一品持ち寄り
  席数に限りあります。必ずご予約お願いします。宿泊は各自で手配
  してください。民宿、ペンション、国民宿舎あります。

 天音の一周忌にあたる昨年十月刊行の山口ヒロミ画と文・山口平明文
『イノチの天音/響きあう家族のとき』、そして昨年一月出版の山口ヒ
ロミ画文集『天amane音』、それぞれのカラー銅版画の原画を牛窓
のギャラリー&喫茶「青空」で展示します。絵葉書もあります。

 青空さんは、常設展示の牛窓焼きの陶器、染めや木の工芸作品。エコ
ロジーな雑貨も陳列。萩原珈琲の炭火焙煎コーヒー、自然素材手作りの
林檎のタルトや胡桃のフルーツケーキ、自家製アイスクリームがおすす
め。また綾浦バス停前の「宇吉堂」さんは、絵本のお店です。色鉛筆画
の画家ミツル・カメリアーノさんが店番しているかもね。ukichidou

 牛窓は、かの竹久夢二の生誕地で生家が保存されています。オリーブ
の丘からは瀬戸内の景色が一望できます。のんびり長期滞在したくなる
ようなリゾート地。ushimadoでサイト検索してみてくんせえ。

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■2■貝原浩・鉛筆画展 for your information━━━━━━━━━━

★6月4日(火)~9日(日) 11時~19時
★ギャラリー・ヒルゲート 京都市中京区寺町通三条上ル西側
 京阪「三条」 075-252-1161

 HBが謎る葡萄牙(ポルトガル)、洪牙利(ハンガリー)、露西亜
(ロシア)、玖馬(キューバ)。女と男、婆さま、少女、犬、驢馬。色
とりどりの銀鼠から喚き声や鳴声がかすかに聴こえる。画伯は六月末、
レバノンに飛び難民キャンプの現状を描く。霊羽呑、これはわたしが勝
手に作った嘘漢字国名でおます。

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■3■漫歩系/まんぽけ

 やむなし夜型から朝型へ・・・・・・・・・・・・・・・山口平明

 妻君が四月から学校勤めにでるようになった。大阪市内の小学校の臨
時講師(行政用語では臨時的任用職員)で、しかも病気で休む先生が学
級担任だったから二十年ぶりの現場復帰がいきなり三年生担任というこ
とになった。

 派手なカンバックである。わが天音一家にはおなじみのO氏いわく、
まるで岩窟王だあ。五十六歳の再デビュウは体力がついていかず、後方
支援の平明くんも一緒になっておたおたしている。

 しかしまあなんだねえ、きつい仕事をなんとかこなしてしまうところ
がヒロミさんのスーパーなところ。十四年の経験があるとはいえ、二十
年ぶりでしかも夜型の暮らしになっていたのに、よくまあ毎朝7時半に
出勤できるものだワと感心している。

 そういうわたしもヒロミ画伯の豊中「イノチの天音」画展の会期中に、
毎日昼から出かけて夕方まで会場で店番をあいつとめた。大阪梅田のタ
ーミナルで乗り換え時、帰宅の勤め人たちの集中に圧倒された。愚生が
半病人に固有ののろまなテンポで歩くと、勤労者の皆さんの邪魔になる
ばかり。

 阪急電車宝塚線の「庄内」と「服部」の両駅のちょうど真ん中に、会
場の豊中市立障害福祉センターひまわりは位置する。徒歩十五分。雨で
わたしの脚だと二〇分はかかる。たどりつくとさっそく本と絵葉書の売
り子にフリーターする。自著を説明販売するのは恥ずかしい。だが売れ
ると、途端に嬉ちくなる。

 豊中の次に予定されている展示は岡山県牛窓。五月の連休に画廊の下
見に牛窓へ出かけるヒロミさんに愚生も同行。JR大阪から新快速電車
で西へ向かう。相生aioiで単線の赤穂線(忠臣蔵のあの赤穂でござる)
に乗り換え、邑久oku 下車、駅前からバスで牛窓へ。クルマ利用だと山
陽道から岡山ブルーラインを経て邑久ICから牛窓へとなるらしい。単
線の旅もぼっこええよ。

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■4■1月号「天音亡きあとの二人」へのお便り紹介

 天音ちゃんの言葉なきコトバ、死者の灯明・・・・・・・・曽我陋

★編集人より…松下竜一さんの「草の根通信」二〇〇一年十二月号に掲
載され、わが「そぞろ通信」二〇〇二年一月号に転載した「天音亡きあ
との二人」という拙文に、陶芸家の曽我陋さんが感想をくれた。又重原
稿と同じように手書き文をPC入力。また曽我さんは天音の骨壷を作っ
てくれた人でもある。

平明さん。2001年12月20日
 じっとり重かった。窓の外の屋根(プレハブやからよけいのこと急冷
する)に放り出して夜まで寝る直前まで忘れて、あわてて二階に上って
とりこんだらバリバリと既に凍てついていたフトンのようにじっとりと
重い文章でした。
 じめじめと女々しい(なんで差別語カナ?)ことを書きよって、とい
う意味では全くなく、細胞に補(おぎな)われていく水分のようにじっ
とり生命(いのち)に染みてくる重さ。平明さんが今、そこでイキ(息)
をしているように僕もその呼吸を感じ、じっと黙ってその息の鳴、心臓
の鼓動を肉と息と血流の音まできこえてくるくらい静寂な呼応で、貴方
の文を読ませていただきました。
 平明さん、あなたが天音ちゃんにとり残され、ほんとにそっとヒロミ
さんと二人を解き放ってくれた形でこのシャバにとり残されたように、
僕も天音ちゃんにとり残された多くの人の一人だ。天音ちゃんを知る全
ての人が天音ちゃんから、ものすごいものをもらいっぱなしのまま去ら
れてとりのこされたんだよね。それにしても寂しさをごまかさぬ平明さ
んの語りはまるでジョールリのようなひびきです。いい文章ですね。き
かずとおれない、その心を、なげきを。
 僕のかたわらにはいつも生まれてこの方ほぼ半生、猫と共住みだが、
猫はかたれぬけれど、猫は人間の言葉(発語の根)をよく知っている。
犬もしかり、発語の根は言語理解より深いところで、言語界よりも広く
確実に交互交信しあっている。猫や犬界も、いやすべての動物、いやい
や植物さえが、語りあいつづけ、ドナリあいつづけ、わめきつづけはた
また「あなた好きよ」「ハイさァオレも大好きさ」なんて交わしつづけ
ている。それを疑わぬ。しかるに天音ちゃんも多くを語り多くをその全
身で理解(うけとめ)、ストレート(まっすぐ)にすべてを見、すべて
を知っていたのは疑いようのない、それがほんとの世界でのことだろう
と思う。
 ホロホロと少しずつわずかずつ僕の内でとけ出していくものがある。
それは仏教の世界を知っていく中で、ひらけとけていく世界だ。
 考え(受けとめ)しっかり考えつめて、と同時に自我のカタマリの僕
自身の思考から徹底して「私」を吸いとりつくしていく真空人間になれ
たら最高だが、僕はその万分の一も真空度に至らぬ愚劣なメチャクチャ
なこわれた人間だが、それでもわずかずつピンセットでつまむみたいに
私の中の私を見つけては放り出すことに情熱を感じている。僕流の則天
去私だ。去る去られるの世界(そういううけとめ)からも解かれるあり
のままの孤になることが課題といえばそうだ。僕が仏教を知ろうとする
のはそういう愉しさが僕をひきつけてやまず、年々そのたのしさが大き
くなっていくからだ。これは倫理でなくて哲学だ。宗教ではない。
 天音ちゃんの在りしことのうけとめも少しずつ僕の中で変化していく。
これからも変わっていくだろう。人間という存在について、生について、
知について、愚について、それらを考え想うたびに天音ちゃんの示され
た言葉なきコトバをその万分の一のひとつひとつを、つくせぬだろうけ
ど僕なりに時々ハッと気付いて変わっていくだろう。
 変わらず天音ちゃんは僕に与えつづけ教えつづけてくれるのだ。イノ
チ在る存在のイミを、存在の深みを、愚(生きてある人間の)の極みを。
愚劣の底を見せてくれつづけるのが、全ての死者であり、純一にして具
体の天音ちゃんだ。死者は灯明そのものだ。
 ただ哀しいかな我々はまだ生きている。身の愚劣と相不変に闘いつづ
けねばならぬのだ。教えてくれ、叱ってくれ、怒ってくれ、今後とも友
として知人として、ヒロミさんや平明さんの世界の端に僕もいるのやか
ら、よろしくね。ありがとう。            曽我 陋

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■5■読者からのメール紹介(4月号の感想)

 赤塚不二夫は偉いぞ・・・・・・・・・・・・・・・・・藤澤和彦

 莫迦と薄伽梵、意味が正反対やけどともに梵語、ほんとに正反対なの
かなあ。莫迦と薄伽梵とvagabond、どうも親戚のような気がするなあ。
 そう言えばビートルズにfool on the hillというのもあるし。松岡正
剛クンなぞは、「ウツ(虚)なるものに神が訪れる(音連れる)」と宣
う。やっぱり、赤塚不二夫はすごいなあ。

 ウーム、「蔵書くずし」かぁ。切ないなあ。シミを飼っておくだけで
も、シミの餌としての意味があったのに、処分してしまうのかァ……。
読書家でも蔵書家でもないけれど、最近、買いたい本くらい買える金が
ほしいなと思う。仕事がなくなって、本を読む時間がたっぷりになって、
そう思う。

 《もう一人の自分に溜息をついている》っていうの、いいなあ。シビ
レます。

<へいめいコメント>赤塚不二夫の「天才バカボン」と結びつけるとは
まいりました。薄伽梵は知らなかった。わたしが自分のことを愚生とか
小生などと書く延長でなにげなく莫迦と書いているだけ。物知らずの半
可通なれど、反省はしない方針なので、ここは藤澤さんに感謝したい。
虚け者に天より訪れ(音連れ)があったわけですかね。天音降臨。

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■6■編輯後記少し・・・・・・・・・・・・・・・・・・山口文光堂

 毎月十六日発行というのは自分できめただけで、まぐまぐとかの配信
スタンドを利用していないので慌てることもないのだが、配信しおえる
まで気分が落ち着かない。結局三日遅れとなってしまった。待っていて
くださった(おられるとして)読者のかたがたにお詫びします。

 ヒロミ先生現場復帰の超ドタバタの報告は次号を待たれたい。後方支
援センターの文光堂も疲れておる。すまじきものは小学校の教師じゃ。

 (5)の藤澤和彦さんは、よく感想メールをくださる読者である。P
Cについてもいろいろ教えてもらった。京都在住。

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手紙文芸【そぞろ通信】5月号はここまで。doukaogennkide\(^o^)/

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by amanedo_g | 2008-08-09 21:43 | haymay 山口平明
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